嵯峨野観光鉄道「値上げ」4月から 運賃変更が認可、今後3年間の赤字幅を5億円縮小



国土交通大臣は3月10日、嵯峨野観光線(京都府)を運営する嵯峨野観光鉄道が申請していた旅客運賃の上限変更を申請通り認可した。改定率は39.6%。

嵯峨野観光線のトロッコ列車。【画像:やんちんぐ/写真AC】

現在の普通旅客運賃は上限運賃・実施運賃とも630円だが、4月1日以降は上限運賃が250円値下げされて880円に。実施運賃も上限運賃と同額で設定される。

嵯峨野観光線はトロッコ嵯峨~トロッコ亀岡間の7.3kmを結ぶ鉄道路線。保津峡沿いの山陰本線の旧線(1989年に使用終了)を活用したトロッコ列車が1991年から運転されている。新型コロナウイルスの影響で利用者の7割強を占めていたインバウンド客が消失し、経営環境が大幅に悪化した。

嵯峨野観光鉄道によると、2022~2024年の3年間は現行運賃のままなら6億4769万円の営業赤字が見込まれるが、運賃の値上げで赤字幅が約5億円縮小され、1億2992万8000円になる見込みという。

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