筑豊電鉄が運賃値上げ「上限と同額」に 4月実施



筑豊電鉄は1月20日、鉄道線(福岡県)の運賃を値上げすると発表した。4月1日に実施する。

筑豊電鉄の電車。【撮影:草町義和】

普通旅客運賃は特1区・1区を現在の200円から10円高い210円になる。定期旅客運賃は通勤・1カ月の場合、特1区が650円値上げの8000円で、7区は960円値上げの1万7960円。通学定期(1カ月)も特1区が390円値上げの5000円、7区が450円値上げの1万1100円になる。企画乗車券の「ICおとなり割引(1駅間)」は10円値上げの150円。

筑豊電鉄の現在の運賃(実施運賃)は一部の区間で、認可運賃の上限(上限運賃)を下回っている。4月の運賃変更では、実施運賃が上限運賃を下回っている区間について、上限運賃と同額にすることで値上げする。ただし特1区の定期旅客運賃は引き続き上限運賃(1カ月で通勤8550円、通学5280円)を下回る額を設定する。

筑豊電鉄の2020年度の収入は、コロナ禍の影響をほとんど受けなかった2019年度に比べ2億200万円減の6億4500万円。2021年度も2019年度に比べ1億5500万円減の6億9200万円になる見込みだ。同社は「新型コロナウイルス感染症の影響によりお客さまが減少しているなか、今後も安全・安心で持続的な輸送サービスを提供し続けるため、(値上げを)実施する」としている。

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