京成の歴史たどるイベント「旧博物館動物園駅」で実施 設計図面を初公開



京成電鉄は同社の施設「旧博物館動物園駅」(東京都台東区)で、「京成リアルミュージアム」と題したイベントを日時限定で開催する。開催日時は2月8・9・11・15・16・22~24日の全8日間、10時から15時30分(最終入場は15時)まで。

開業当時の博物館動物園駅。【画像:京成電鉄】

同社の歴史を紹介する特設ウェブサイト「京成ウェブミュージアム」の特別イベントとして実施するもの。旧博物館動物園駅を会場とし、旧駅舎の内部やコンコース階が公開される。地下のホーム階には入場できない。

地上階には、現在運行されているスカイライナーの2分の1カットモデルを展示。地下階につながる階段の壁面には、京成電鉄の歴史をつづった記念パネルを掲出する。コンコース階では、過去に制作した記念切符や、往時の車両に取り付けられたヘッドマークなどが展示される計画だ。博物館動物園駅の設計図面も初めて一般公開するという。

旧博物館動物園駅は1933年、上野公園(現在の京成上野)~日暮里間を結ぶ地下線の開業と同時に、同区間内の地下駅として開設された博物館動物園駅の旧施設。この区間は東京と筑波を結ぶ筑波高速度電気鉄道(筑波高速)のルートの一部として計画されたが、東京都心への乗り入れを目指していた京成電気軌道(現在の京成電鉄)が筑波高速を合併。京成線と筑波高速の計画ルートをつなぎあわせて上野への乗り入れを図った。

輸送力の増強で列車の編成が長くなるにつれて、ホームが短い博物館動物園駅は通過列車が増え、利用者も減少。1997年に営業を休止し、2004年には正式に廃止された。駅の施設はいまも残っており、現在は一部のスペースがイベントなどで活用されている。2018年4月、鉄道施設として初めて東京都指定歴史的建造物に選定された。

近年の博物館動物園駅の地上出入口。【撮影:草町義和】