山陽・九州新幹線「クルマエビ輸送」実証実験 JR西・JR九・佐川が貨客混載を検討



山陽・九州新幹線の「みずほ」。【画像:オトマミ/写真AC】

JR西日本・JR九州・佐川急便の3社は9月24日、山陽・九州新幹線による貨客混載輸送の事業化に向けた検討を始めると発表した。10月に実証実験を行う。

3社によると、佐川急便の荷物を山陽・九州新幹線の車内販売準備スペースに設置して運ぶことを検討する。駅間輸送はJR西日本区間の山陽新幹線・新大阪~博多間ではJR西日本グループが請け負い、JR九州区間の九州新幹線・博多~鹿児島中央間ではJR九州グループが請け負う。集荷先から駅までと、駅から配達先までの輸送は佐川急便が請け負う。

佐川急便によると、実証実験は10月1日に実施。当日は「みずほ604号」(鹿児島中央8時50分発→新大阪12時38分分着)を利用し、鹿児島県内の串木野港から大阪市内の料理店へクルマエビを運ぶ予定だ。

北越急行ほくほく線の旅客列車で行われている貨客混載輸送。専用ボックスに収納した宅配便荷物を旅客と一緒に運ぶ。【撮影:草町義和】

このうち九州新幹線・博多~鹿児島中央間の貨客混載輸送は、JR九州・佐川急便の2社が事業化済みで、九州新幹線の貨客混載輸送を山陽新幹線に拡大する形になりそうだ。3社は「定時性・速達性・ネットワーク性等の高さを活かした鉄道輸送により、新しい価値の創出を目指します」としている。

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