JR拝島駅「昇降バー式」ホームドアが撤去へ 将来はスマートホームドアに



小田急電鉄の愛甲石田駅で実証実験が行われていたときの昇降バー式ホームドア。【撮影:草町義和】

JR拝島駅(東京都昭島市)の5番線ホーム(八高線上り)に試行的に設置されていた昇降式ホームドアが、10月26日の終電後に撤去されることが分かった。

9月13日の昭島市議会交通機関改善対策特別委員会で報告された。市議会の林麻衣子議員(昭島・生活者ネットワーク)が自身のブログで明らかにしたところなどによると、近年はセンサーなどの不具合が月に4件ほど発生している。「昇降式ホーム柵を利用しているのが全国で拝島駅のみであり部品調達が難しい」といい、JR東日本は撤去を決めた模様だ。撤去後の2週間は警備員が配置され、将来的には柵が横に移動する軽量型ホームドア(スマートホームドア)が整備される見込みという。

バーが下降した状態。【撮影:草町義和】
バーが上昇した状態。【撮影:草町義和】

拝島駅には2015年、高見沢サイバネティックス製の昇降式ホームドアが5番線ホームに試行的に設置された。JR西日本の高槻駅などで導入されている昇降式ホームドアがロープを採用しているのに対し、高見沢サイバネティックスの昇降式ホームドアはバーを採用しているのが特徴だ。普通鉄道では相鉄の弥生台駅や小田急電鉄の愛甲石田駅などで実証実験として設置されたことがある。

箱根登山ケーブルカーの早雲山駅に設置された昇降バー式ホームドア。ホームの傾斜にあわせて斜めに設置されている。【撮影:草町義和】

特殊鉄道の駅を含めると、箱根登山ケーブルカーの早雲山駅に昇降バー式ホームドアが2020年7月に設置されており、バーが傾斜にあわせて斜めになっている。

※追記(2021年9月15日16時00分):議会報告では「全国で拝島駅のみ」とのことでしたが、実際は箱根登山ケーブルカーにもあるため、修正と加筆、写真の追加を行いました。

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