能登半島「JR七尾線」運転士や車掌コロナ感染で減便 特急「かがり火」「花嫁」も



七尾線の普通列車。【画像:HAIDARUI/写真AC】

JR西日本の金沢支社は8月17日、七尾線(石川県)の列車を8月19日から減便すると発表した。乗務員が新型コロナウイルスに感染し、列車の運行が難しくなったため。

減便する期間は8月19~31日の予定だが、感染状況によって前後する場合もある。普通列車は54本中15本が運休。運休区間は金沢~高松・七尾間で、IRいしかわ鉄道線への乗り入れ区間も含む。一方、平日のみ運転している4本は期間中、土曜・休日も運転する。

特急列車は金沢20時10分発の和倉温泉行き「能登かがり火9号」と和倉温泉7時00分発の金沢行き「能登かがり火2号」が運休。観光特急「花嫁のれん」も期間中は運転を取りやめる。

運休した普通列車への乗車を希望していた客は、特急券を買わずに特急列車の自由席に乗車できるようにする。ただし乗車できる特急列車は限定される。詳細は駅などで案内する。JR西日本は社員の回復状況を踏まえ体制が整い次第、通常運行に順次戻すとしている。

七尾線の観光特急「花嫁のれん」。【撮影:草町義和】

七尾線は能登半島の津幡~七尾~和倉温泉間を結ぶJR線。IRいしかわ鉄道線に乗り入れて金沢~和倉温泉間を直通している。金沢支社によると、8月15日に七尾鉄道部運転科の社員10人の感染を確認。このうち6人が運転士、2人が車掌だった。8月16日にも運転士5人の感染が確認された。

8月に入ってから各地の鉄道事業者で社員・職員の新型コロナウイルス感染の発表が相次いでいる。関西大手の阪急電鉄は8月4日から17日にかけ、運転士・車掌の計25人の感染確認を発表した。

昨年2020年12月から今年2021年1月にかけては、都営大江戸線の運転士のあいだで感染が拡大。同線の運行本数も3割ほど減便された。

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