くま川鉄道「上下分離」で復旧へ 国土交通省「大規模災害復旧事業」の適用を決定



くま川鉄道のウェブサイト。【画像:くま川鉄道】

国土交通省の鉄道局は5月18日、水害により運休中のくま川鉄道(熊本県)に対し「特定大規模災害等鉄道施設災害復旧事業費補助金」による支援を行うことを決めたと発表した。熊本県と関係する10市町村で構成される「くま川鉄道再生協議会」において、上下分離方式の導入を含む復旧方針が固まったことなどを受けたもの。

この補助金は、利用者の減少などで厳しい経営が続いている鉄道が大規模災害で復旧が困難となった場合に適用できる補助制度。災害を受けた事業者が過去3年間赤字であることや、復旧した鉄道施設を公的主体が保有して事業者に無償貸与する「上下分離方式」を導入することなどが適用の条件になる。補助率は国が2分の1、地方が2分の1。2021年度の予算額は2億1100万円(事業費ベースでは4億2200万円)だ。

くま川鉄道は人吉温泉~湯前間24.8kmを結ぶ湯前線を運営する第三セクター。2020年7月の豪雨の影響で球磨川第4橋りょうなど多数の施設が流出、浸水し、いまも全線が運休中だ。復旧費は約46億円前後と見込まれている。

くま川鉄道はここ30年ほど連続して営業赤字を計上しており、同社単独での復旧は困難な状況。このため、国の補助制度の活用で復旧することが考えられている。全線再開の具体的な時期は決まっていない。