「富士山麓電気鉄道」62年ぶり復活 富士急行が鉄道事業を分社化へ



富士山麓電気鉄道が開業時に導入したモ1形電車。【撮影:草町義和】

富士急行は4月28日、同社の鉄道事業を分社化すると発表した。5月に鉄道事業を担う子会社を設立し、来年2022年4月に分社化する。

子会社の商号(社名)は「富士山麓電気鉄道株式会社」。資本金は1000万円で、富士急行が100%出資する。富士急行を分割会社とする会社分割により、鉄道事業を富士山麓電気鉄道に承継させる吸収分割方式で分社化する。分割効力発生日は2022年4月1日の予定だ。

富士急行は中央本線の大月駅と富士山北麓の河口湖駅を結ぶ26.6kmの大月線・河口湖線(富士急行線)を運営。1926年に富士山麓電気鉄道として設立されたが、戦後の1960年、現在の富士急行に改称された。予定通り分社化されれば、富士山麓電気鉄道の社名が62年ぶりに復活する。

富士急行は鉄道事業の分社化で「様々な環境変化に即応する機動性を確保しつつ、より地域に密着した営業体制とする」としている。

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