JR九州「地域特化型ファンド」設立 「コロナで困ってる九州企業を何とかしたい」



JR九州は4月5日、地域特化型ファンド「合同会社JR九州企業投資」を4月1日付けで設立したと発表した。

JR九州の九州新幹線800系。【画像:M.T.photos/写真AC】

JR九州企業投資とジェイ・ウィル・グループ(東京都、JWグループ)の運営するファンドが共同で出資し、投資先の株式などを引き受ける受け皿会社を設立する。投資先のニーズに応じてJR九州グループとJWグループから人的支援などのサポートを行うほか、M&A支援や成長投資などについてもサポートするという。

投資対象は九州に事業基盤を置く中小企業や、地域に根差した商品・サービスを提供する企業の株式等。投資総額は2社あわせて50億円。出資形態は匿名組合出資になる。

JR九州企業投資の森亨弘代表は記者会見で「コロナ禍で困っている九州の企業を何とかしたいという思いから地域特化型ファンドを設立した。JR九州グループが持っているネットワークを活用できると思う」と話した。1号案件は決まっているというが、記者会見では「改めて発表する」として明らかにされなかった。

記者会見で話すJR九州企業投資の森代表。

JR九州もコロナ禍で厳しい経営状況だが、森代表は「(自社の経営とファンド設立の)どっちが1番、2番ということではないと思う。もうからないことをやるつもりはない。きっちりリターンを得られるところに投資したい」と話した。