東武鉄道「特急券2枚買って一人で2席利用」可能に 利用できる日や列車に制限



東武鉄道は3月13日から、特急列車の隣り合う2席を一人で利用できる特例の運用を開始した。新型コロナウイルスの感染拡大防止が大きな課題となっているなか、防止策の一つとなっている「ソーシャルディスタンス」の確保を図る。

東武鉄道の特急「リバティ」。【画像:東武鉄道】

3月13日~4月25日の土曜・休日に限り、伊勢崎線の特急「りょうもう」「リバティりょうもう」に特例が適用される。特急券を購入する際、同時に隣席の子供用特急券を購入すれば、2席を一人で利用できる。

隣席がすでに販売済みの場合は購入できない。購入できるのは東武線の無人駅を除く各駅窓口で、駅の券売機やチケットレスサービスでは取り扱わない。払戻は所定の手数料(100円)を両方の特急券から収受して払いもどす。乗車変更は両方の特急券を同時に変更する。

鉄道の指定席は通常、隣り合う2席の指定席券を購入しても一人で利用することはできない。東武鉄道も同社の旅客営業規則第147条第3項で「同一旅客が、同一区間に対して有効な2枚以上の同種の乗車券類を所持するときは、その区間の乗車については、その1枚のみを使用することができる」と定めており、特急券を2枚(2席分)購入しても実際に利用できるのは通常1枚(1席分)だけだ。

東武鉄道は2枚の特急券を同時利用できる特例を設けることで、ソーシャルディスタンスの確保を図る。

「リバティ」の車内。【画像:東武鉄道】