阪九フェリーの新「やまと」進水式 「せっつ」に続く2番船、新門司~神戸で運航



三菱造船が阪九フェリーから受注した新造船2隻のうち、1番船「せっつ」に続く2番船が「やまと(新)」と名付けられ、命名式と進水式が1月10日、三菱重工業下関造船所の江浦工場(山口県下関市)で行われた。

阪急フェリー「やまと(新)」の進水式。【画像:三菱重工業】

「やまと(新)」は1番船「せっつ」と同型で、寸法は長さ約195m、幅29.6m、深さ20.6m、喫水6.7m、総トン数約1万6300トン。旅客定員は663人で、8.5mトラック約277台と乗用車約188台の積載能力を持つ。

内装は下関に近い門司港レトロ(北九州市)の街並みをイメージ。客室最上階の7階に広い空間を設けて眺望性を向上した。また「新型最適船型」の採用などで在来船に比べ約6%の省エネルギー化を図ったほか、2020年から全海域が対象となるSOx(硫黄酸化物)排出規制への対応策として排ガス処理装置(スクラバー)を搭載した。

阪九フェリーが運航しているフェリーは現在、2003年に就航した「やまと(現)」「つくし」と2015年に就航した「いずみ」「ひびき」の合計4隻。このうち「やまと(現)」「つくし」が新造船に置き換えられることになった。

まず「やまと(現)」の代替船として「せっつ」が建造され、2019年8月に命名・進水式を実施。続いて2番船が建造され、今年2020年1月10日に命名・進水式が行われた。2隻とも新門司~神戸航路で使われることになり、「せっつ」は3月10日に就航する予定。「やまと(新)」は艤装(ぎそう)工事を経て6月に阪九フェリーに引き渡される予定だ。