JR北海道は1月21日、「QRコード乗車駅証明書」による自動精算サービスを札幌・新千歳空港・南千歳の3駅に導入した。石勝線のトマム駅(占冠村)から切符を持たずに列車に乗った場合に限り、精算手続きが簡略化される。
トマム駅のポスターなどに掲示されているQRコードをスマートフォンで読み込み、専用ウェブサイトにアクセス。人数や行き先を入力すると、QRコードの乗車駅証明書を取得できる。車内での検札の際は、スマホの画面に乗車駅証明書を表示して車掌に示す。
札幌・新千歳空港・南千歳の各駅に到着後、改札内にある自動精算機にQRコードの乗車駅証明書をかざして切符を購入すると、改札口を出ることができる。このサービスを利用する場合、自由席のみ利用できる。専用ウェブサイトやQRコード乗車証明書、精算機は日本語のほか、英語・中国語・韓国語に対応している。
JR北海道によると、このサービスを導入するのはJR旅客会社では初めて。現在はトマム駅からの乗車に限り利用できるサービスで、同駅以外へのサービスの拡大については発表していない。
トマム駅は1981年、石勝線の開業と同時に開設。当初の駅名は「石勝高原」だったが、1987年に改称された。スキー場などで構成されるリゾート施設「星野リゾート トマム」と同駅を結ぶ送迎バスがある。
無人駅のため、乗車後に車内で車掌から切符を購入したり、到着駅で精算したりする必要がある。コロナ禍の前は訪日外国人観光客の利用が多かったため外国語で対応する必要があり、外国人客が多い場合は車内での切符販売に時間がかかるという課題を抱えていた。