西武「DORAEMON-GO!」いつ走ってる? 運行時刻が分からない「特別な列車」の探し方



西武鉄道の30000系ラッピング車「DORAEMON-GO!」。【撮影:鉄道プレスネット編集部】

西武鉄道は10月8日、ラッピング車両「DORAEMON-GO!」の運転を始めた。漫画『ドラえもん』の連載開始50周年を記念したラッピング車。車体を『ドラえもん』の主役ロボ「ドラえもん」のイメージでデザインしており、車内も座席の背もたれに「4次元ポケット」をプリントしたり、貫通ドアに「どこでもドア」をデザインしたりしている「特別な列車」だ。

『ドラえもん』が好きな子供は乗りたいと思うだろうし、『ドラえもん』の漫画やアニメを見て育った記者にとっても気になる存在だ。しかし、西武新宿線を中心に走ることは発表されているが、その時刻表は公表されていない。

「DORAEMON-GO!」は、200両以上ある通勤車両の30000系電車のうち、1編成(8両)だけ装飾したもの。車両の性能や設備は、ラッピング車ではない30000系と全く同じだ。運用上もラッピングの有無は関係なく、ほかの30000系と同様に扱われる。

ラッピングが施されていない30000系。【撮影:鉄道プレスネット編集部】

「西武新宿駅を○時×分に発車する各駅停車」など、特定の列車に限定して「DORAEMON-GO!」を運転することが決まっているわけではないため、あらかじめ時刻を調べて乗りに行くのは難しい。

■アプリの「アイコン」で現在位置が分かる

ただ、西武鉄道のスマートフォン向け公式アプリを使うと、「DORAEMON-GO!」に遭遇できる可能性が高くなる。

アプリのトップ画面から「電車に乗る」→「列車走行位置」に移動すると、西武線を走る列車の位置が各線ごとにリアルタイムで表示される。単に列車の位置が表示されるだけでなく、それぞれの列車に使われている車両の形式も、車両の先頭部をデザインしたアイコンで分かるようにしている。

西武鉄道の公式アプリのトップ画面(左)から「電車に乗る」をタップ、次の画面(右)で「列車走行位置」をタップする。

これに加えてラッピング車は、それぞれのラッピングデザインをベースにしたアイコンを使用。「DORAEMON-GO!」は、「タケコプター」を頭にくっつけた「ドラえもん」のアイコンで表示されるから、いまどこを走っているのかすぐに分かる。

路線図(左)に表示されている「ドラえもん」のアイコンが「DORAEMON-GO!」の現在位置を示す。このアイコンをタップすると、停車駅や到着時刻などの詳細情報(右)が表示される。

これなら、どこかの駅で「DORAEMON-GO!」を待ち構えて見物、乗車することも可能だろう。検査などで終日運転しないことや、走行位置を確認して待ち構えていたら、手前の駅でその日の運用を終了してしまった、ということもありえるが、何の情報もないよりは遭遇できる可能性が高くなる。

記者も10月11日の朝に所沢を訪ね、用事を終えて帰ろうとした際、ふと気になって「DORAEMON-GO!」の現在位置をアプリで確認。本川越行きの各駅停車として、高田馬場駅に到着する直前だった。

西武鉄道のアプリを活用して「DORAEMON-GO!」に遭遇できた。【撮影:鉄道プレスネット編集部】

所沢駅への到着は約50分後だったが、それまで駅ビルの喫茶店で時間をつぶして「DORAEMON-GO!」を待ち、所沢駅から新狭山駅まで乗車。記者と同様、アプリで列車の位置を確認してから乗車した人が多かったのか、車内は「DORAEMON-GO!」目当てとおぼしき親子連ればかりだった。

■ウェブサイトで運用を公表しているケースも

この「DORAEMON-GO!」のように、車両の数が少なく遭遇確率の低い「特別な列車」は、ほかにも多数ある。京浜急行電鉄(京急電鉄)の場合、大半の車両は赤をベースにしたデザインだが、わずかながら車体を青や黄色で塗装した「特別塗装列車」もある。

京急電鉄はウェブサイトで特別塗装列車の直近の運用計画を公表している。京急電鉄に限らず鉄道車両の運用計画は急に変更されることもあるため、確実に遭遇できるとはいえないが、事前に計画を立てて特別塗装列車を見に行くことが可能だ。

京急の青い電車「KEIKYU BLUE SKY TRAIN」。【撮影:草町義和】

京急電鉄以外の鉄道でも「特別な列車」の運用計画をウェブサイトなどで公表していることがある。まずは鉄道会社のウェブサイトに「特別な列車」の運行計画が掲載されているかどうか、確認してみるのがいいだろう。