JR東日本が外国人向け乗り放題パス発売 訪日客激減のなか、在留外国人ターゲット



JR東日本は10月1日、フリー切符「JR EAST Welcome Rail Pass 2020」を発売すると発表した。外国人に限り、JR東日本を中心とした東日本の鉄道路線を自由に乗り降りできる。

「JR EAST Welcome Rail Pass 2020」で利用できる東北新幹線の列車。【画像:Harusz/写真AC】

発売額は大人1万2000円・子供6000円。発売期間は10月16日から来年2021年2月26日まで。今年2020年10月16日から来年2021年2月28日の期間中、連続する3日間に限りJR東日本の新幹線や特急などが乗り放題になる。利用できるエリアは、JR東日本の新幹線と在来線、BRT。ほかに青い森鉄道・IGRいわて銀河鉄道・三陸鉄道・しなの鉄道の各線も利用できる。えちごトキめき鉄道は妙高高原~直江津間の妙高はねうまラインのみ利用できる。

JR東日本の路線のほか三陸鉄道なども利用できる。【撮影:草町義和】

外国人向けの割引切符や企画切符は通常、海外の旅行店舗などで引換券を発売し、日本国内の切符売場などで切符に引き換える方式を採用している。在留外国人は購入・利用が難しい。

これに対して「JR EAST Welcome Rail Pass 2020」は、日本国発行以外のパスポートを所持している外国籍の人なら、在留外国人でも利用可能。東京駅や成田空港駅などJR東日本のおもな駅の訪日旅行センターなどで購入できる。また、英語や中国語に対応したウェブサイトで購入し、上野駅に設置される専用端末機で切符を引き取ることも可能だ。

新型コロナウイルスの影響で、訪日外国人観光客は大幅に減少している。日本政府観光局の公表資料によると、今年2020年は1月の訪日客数が約266万1000人だったのに対し、8月は約8700人だった。JR東日本は「日本在住の海外籍の皆さまも東日本エリアへお出かけいただき、日本の鉄道や各地域の魅力的な観光地を安心してお楽しみください」と呼びかけている。