叡山電鉄は9月18日、700系電車のデオ720形1両(723号)のリニューアル工事が完了したと発表した。10月18日から運行を始める。
車体は青をベースにデザイン。「水が豊かで山紫水明の地である洛北の自然」を表現したという。車内の座席も水をイメージした「青」をベースとし、座席の仕切り部には京友禅の生地を硝子に封入した「京友禅硝子」を使用した。このほか、車内の照明、ヘッドライト、テールライト、行先表示器はLEDを採用して省エネルギー化を図っている。
運行初日の10月18日は、修学院5時28分発の出町柳行きから運用開始。出町柳発の一番列車は5時42分発の八瀬比叡山口行きになる。
723号リニューアルの記念切符も発売される。270円区間と380円区間の乗車券セットで、発売額は1セット650円。10月18日の6時から出町柳駅で発売される。
また、営業運行に先立つ10月17日には、京阪グループの京阪カードの企画によるイベントを実施。車両展示撮影会と鉄道グッズ販売会、貸切運行が行われる。午前・午後の2回実施される計画で、定員は各回30人。参加費は6000円で、9月19日9時から申込みを受け付ける。
700系は1987年にデビュー。叡山電鉄の車両としては初めて冷房装置を搭載した。運用開始から30年以上が経過しており、2018年に732号が観光列車「ひえい」に改造。2019年には722号がリニューアルされ、車体は沿線の神社仏閣をイメージした朱色をベースにしたデザインに変わっている。