台風19号の「災害ゴミ」貨物列車で輸送 東北から横浜へ



JR貨物は12月17日、台風19号で発生した災害廃棄物を運ぶ貨物列車を運行すると発表した。

災害廃棄物が運び込まれる横浜羽沢駅。【撮影:草町義和】

災害廃棄物を運ぶ貨物列車が走るのは、仙台貨物ターミナル駅(仙台市宮城野区)から横浜羽沢駅(横浜市神奈川区)までの区間。12月18日から日曜と祝日を除き、1週間あたり約100tの可燃物を運ぶ。1日あたりでは12フィートコンテナ4~6個になる。

宮城県丸森町の要請を受け、台風19号で発生した災害廃棄物を横浜市の処理工場が受け入れることに対応したもの。JR貨物は「被災地及び被災者の皆様の復興の一助となるよう、災害廃棄物輸送についてのこれまでの経験を活かし、当該輸送に取り組んでまいります」。

JR貨物は1995年、川崎市と協力して廃棄物を運ぶ貨物列車の運転を開始。同市北部で発生したゴミを武蔵野線(武蔵野貨物線)の梶ヶ谷貨物ターミナル駅に運び込み、ここから貨物列車で臨海部のゴミ処理施設やリサイクル施設に運び込んでいる。

また、リニア中央新幹線・第一首都圏トンネルの梶ヶ谷非常口は梶ヶ谷貨物ターミナル駅の近くに設けられることから、トンネルの掘削で発生した土を川崎市の港湾地帯まで運ぶ貨物列車も運行している。