東京地下鉄(東京メトロ)は8月5日、2020年度(2021年3月期)第1四半期(2020年4~6月)の決算概要を発表。新型コロナウイルスの影響を受け旅客運輸収入が大幅に減少し、2004年の民営化後、四半期ベースでは初めて赤字になった。
輸送人員は4億509万2000人で、前年同期(7億1032万8000人)に比べ43%減少した。定期券の利用者は28.4%の減少にとどまっているが、それ以外の利用者は62.5%減った。旅客運輸収入は464億3200万円。前年同期から429億5100万円(48.1%)の減少だった。
今年に入ってからの利用者の推移(前年同月との比較)は、1月が2.4%の増加。2月は0.6%減少し、3月以降は加速度的に減少して5月には48.4%の減少となった。6月は持ち直して33.6%の減少にとどまっている。
この結果、売上高は627億9400万円で、前年同期に比べ43.1%の減少。営業損失は163億6900万円、経常損失が183億200万円で、最終損失も136億300万円となった。
東京メトロは以前から業績予想を公開していないが、「新型コロナウイルス感染症の影響が依然として不明確であるため、今後の見通しについては依然として不透明な状況」にあるとしている。