国土交通省は7月29日、都市鉄道の混雑率の調査結果について、本年度2020年度は9月下旬をめどに発表する考えを明らかにした。例年より2カ月ほど遅くなる。
国交省は例年、7月中旬頃に前年度の混雑率の調査結果を発表している。同省鉄道局の都市鉄道課によると、本年度は新型コロナウイルスの影響を受けて調査作業が遅れており、9月下旬をめどに公表することを考えているという。
昨年2019年7月に発表された2018年度の混雑率は、東京圏が163%、大阪圏が126%、名古屋圏が132%。混雑率が180%を超えていたのは、東京地下鉄(東京メトロ)の東西線(199%)やJR東日本の横須賀線(197%)など11路線だった。
国土交通大臣の諮問機関・交通政策審議会は、2016年4月に答申した「東京圏における今後の都市鉄道のあり方について」(交政審198号答申)で、ピーク時における主要31区間の平均混雑率を150%にするとともに、ピーク時における個別路線の混雑率を180%以下にすることを目指すことを盛り込んでいる。