JR九州はこのほど、肥薩線(熊本県・宮崎県・鹿児島県)など2020年7月豪雨で大きな被害が発生した路線の被災現場の写真を公表した。

JR九州によると、7月20日時点で同社が確認した730件の被害のうち、約6割の450件が肥薩線で占められている。
当初は空中からの撮影などで球磨川第一橋りょうの流出などが明らかになり、JR九州は7月12日時点で65件の被害を確認していた。その後、同社は7月20日までに現地確認を完了。橋りょう以外の線路や駅でも土砂流入や路盤流出などの被害が多数確認され、被災件数が膨れあがった。

















球磨川沿いを通る熊本県内の八代~人吉間でとくに大きな被害が発生しており、鎌瀬~渡間では数多くの土砂流入、道床流出などが発生したという。山岳地帯の県境部を通る人吉~真幸間でも、盛土流出などの被害が発生している。
JR九州は肥薩線のうち八代~真幸間の復旧のめどが立っていないとしており、同区間を含む八代~吉松間の運転を見合わせている。