東海道新幹線の700系「ラストラン」は2020年3月8日 臨時「のぞみ」を最後に引退



JR東海は12月11日、東海道新幹線で700系の運転が終了するのを記念して引退イベントを行うと発表した。同線での700系の最終列車は2020年3月8日に運転される。

東海道新幹線を走る700系。【撮影:草町義和】

最終列車となるのは、2020年3月8日の臨時列車「のぞみ315号」。「『ありがとう東海道新幹線700系』のぞみ号」という副名称が付く。東京駅を9時47分に発車し、終点の新大阪駅には12時20分着の予定だ。全車指定席で、2020年2月8日の10時から指定席特急券が発売される。

東京駅の発車時と新大阪駅の到着時に引退式典が行われるほか、「のぞみ315号」が停車する品川・新横浜・名古屋・京都の各駅でもJR東海の社員による見送りが行われる。

このほか、2020年2月12日からJR東海所有の700系32両(16両編成2本)に、ヘッドマークとサイドステッカーによる装飾が施される。また、2020年の2月から3月にかけ、JR東海ツアーズやJTB、クラブツーリズム、阪急交通社などが700系の団体専用列車を使ったツアーを企画している。

700系は1997年に先行試作車が製造され、1999年から2006年にかけて量産された新幹線車両。登場時は先頭部の形状がカモノハシに似ているとして話題になった。東海道新幹線を走る16両編成の700系は、N700系(N700Aタイプ)の導入により順次引退。2019年12月までに定期列車での運転を終了しており、現在は臨時列車として走るのみだ。

700系の引退で東海道新幹線の車両はN700Aタイプに統一されるが、2020年7月には新型車両のN700Sが導入され、今度はN700Aタイプの車両が順次引退することになる。山陽新幹線では引き続き、8両編成の700系が運転される。また、海外では700系をベースに開発された台湾高速鉄道の700T型が現役だ。