JR東日本の新幹線で初の「全方面半額」実施 在来線特急やJR西日本の北陸新幹線も



JR東日本とJR西日本の2社は8月20日から、JR東日本の新幹線・在来線特急とJR西日本の北陸新幹線を半額で利用できる割引キャンペーンを実施する。

東北新幹線の列車。【画像:Harusz/写真AC】

JR東日本は8月20日~来年2021年3月31日の乗車分を対象にした割引切符「お先にトクだ値スペシャル」を設定。同社のネット予約サービス「えきねっと」で乗車日の1カ月前10時から20日前1時40分までに購入する場合に限り、新幹線や在来線特急の運賃・料金が50%割引になる。

「お先にトクだ値スペシャル」が設定される列車は、JR東日本の新幹線の全方面・全列車(北海道新幹線「はやぶさ」「はやて」と北陸新幹線「かがやき」「はくたか」含む)と、在来線特急「あずさ」「かいじ」「ひたち」「わかしお」「さざなみ」「しおさい」「いなほ」の全列車。ただし、北陸新幹線「かがやき」「はくたか」は利用期間が8月20日~9月30日乗車分に限られる。

JR東日本の新幹線の全方面で「お先にトクだ値スペシャル」が設定されるのは、これが初めてという。設定区間は「はやぶさ」が東京~盛岡・新函館北斗間と仙台~新青森間、「あずさ」が新宿(東京都区内)~松本間など、指定された区間に限られる。

JR西日本も今年8月20日~9月30日乗車分を対象に、同社のネット予約サービス「e5489」限定で50%割引の「eチケット早特21」を北陸新幹線に設定。「かがやき」「はくたか」の普通車指定席を利用できる。購入期間は「eチケット早特21」が乗車日の1カ月前10時から21日前の23時30分までだ。

8月31日に東北・北海道新幹線の東京~新函館北斗間で「はやぶさ」を利用する場合、所定の運賃・料金(大人・片道・普通車指定席・通常期)は合計で2万3430円。えきねっとのチケットレスサービス「新幹線eチケット」を使うと2万3230円だ。一方、7月31日から11日までの期間中に「お先にトクだ値スペシャル」で「はやぶさ」の切符を購入すれば、1万1610円。「新幹線eチケット」のほぼ半額になる。

このほか、8月20日~来年2021年3月31日乗車分に限り、北陸新幹線「かがやき」「はくたか」全列車の普通車指定席が30%割引で利用できる「お先にトクだ値」(えきねっと)と「eチケット早特14」(e5489)も設定される。発売期間は「お先にトクだ値」が乗車日の1カ月前10時から13日前1時40分まで。「eチケット早特14」は乗車日の1カ月前10時から14日前23時30分までになる。

JRの新幹線や在来線特急は新型コロナウイルス感染症の影響で利用者が大幅に減少。同感染症の緊急事態宣言は5月に全面解除されたが、6月の新幹線の利用者数は昨年2019年の同じ時期の3割ほどで、依然として回復していない。

政府は国内旅行を対象に宿泊・日帰り旅行代金の2分の1相当額を支援するなどの政策「Go Toトラベルキャンペーン」を7月22日から開始する予定。JR各社も格安切符の発売などを計画し、利用者数の回復を目指している。

中央本線の在来線特急「あずさ」なども50%割引で利用できる。【撮影:草町義和】