牟岐線の牟岐~海部間、7月から運休 線路・道路の両方走れる「DMV」導入に向け工事



JR四国は6月15日、牟岐線(徳島県)の牟岐~阿波海南~海部間を7月18日から運休し、バスによる代行輸送を行うと発表した。デュアル・モード・ビークル(DMV)の導入に向けた工事が行われる。

阿佐海岸鉄道の阿佐東線に導入されるDMV。【画像:徳島県】

代行バスの運転期間は7月18日から来年2021年1月31日までの予定。乗り場は各駅の駅前だが、浅川駅は徳島バスの浅川停留所に停車する。終点の海部駅で接続している阿佐海岸鉄道の阿佐東線は、一部の列車の時刻が変更される。

牟岐線は四国東部の海岸沿いに徳島~牟岐~阿波海南~海部間の79.3kmを結ぶ鉄道路線。終点の海部駅では、第三セクターの阿佐海岸鉄道が運営する海部~甲浦(高知県東洋町)間8.5kmの阿佐東線と接続し、昨年2019年までは牟岐線と阿佐東線の直通運転が行われていた。

阿佐海岸鉄道は、線路と道路の両方を走れるDMVの導入を計画。本年度2020年度内にはDMVの営業運転が始まる見込みだ。これに伴い、牟岐線の阿波海南~海部間は阿佐海岸鉄道が経営を引き継ぐ。

DMVは阿波海南駅前から四国南端の室戸方面まで走り、このうち阿波海南駅の少し先から甲浦駅までは阿佐東線の線路、甲浦駅から室戸方面へは道路を道路を走る。阿波海南駅は駅前を発着する計画だ。現在、線路と道路を接続する「モード・インターチェンジ」やDMV用ホームの新設などの工事が進められている。

7月から運休するのは牟岐線の牟岐~阿波海南~海部間で、DMV導入後は阿波海南~海部~甲浦間(赤実線)が阿佐海岸鉄道の路線になり、甲浦から室戸方面(赤点線)は道路を走る。【作成:鉄道プレスネット編集部/国土地理院の地図を加工】