西武の遊園地「としまえん」8月31日で閉園 6月15日に全面再開も94年の歴史に終止符



西武鉄道は6月12日、同社子会社の豊島園が運営する遊園地「としまえん」を8月31日限りで閉園すると発表した。

西武鉄道を模したとしまえんの遊戯施設「チャレンジトレイン」。【撮影:草町義和】

としまえんは新型コロナウイルスの影響を受け臨時休園中だが、6月13日から15日にかけて、プールを除いて営業を再開する予定。8月31日の閉園まで営業する。また、温泉施設の「豊島園庭の湯」は9月1日以降も引き続き営業する。

としまえんは94年前の1926年にオープン。1941年に現在の西武グループの遊園地になった。戦後の1950年代には、国鉄の鉄道技術研究所が開発したプロペラ駆動の懸垂式モノレールが、園内の遊戯施設として設置されていたこともある。2017年には西武鉄道を模した遊戯施設「チャレンジトレイン」が設けられた。

としまえんとその周辺のエリアは1957年、都市計画公園に指定。避難場所や防災拠点となる公園・緑地の整備促進のため、2011年には東京都が本年度2020年度までの10年間で優先的に整備する「優先整備区域」に指定した。

西武鉄道と東京都は公園の整備に関する覚書を6月12日に締結。今後の土地利用などの計画も考慮し、としまえんを閉園することにしたとしている。