秩父鉄道が三ヶ尻線の一部廃止を決定 「石炭列車」走っていた貨物線



秩父鉄道は3月26日、三ヶ尻線の一部区間の廃止を決め、取締役会で廃止手続きの開始を決議した。9月30日をもって、三ヶ尻~熊谷貨物ターミナル間(埼玉県熊谷市)での貨物運送が終了する予定。

秩父鉄道三ヶ尻線の位置。武川~熊谷貨物ターミナル間のうちJR高崎線寄りの三ヶ尻~熊谷貨物ターミナル間(赤)が廃止される。【作成:鉄道プレスネット編集部/『カシミール3D 地理院地図+スーパー地形セット』を使用】

三ヶ尻線は、秩父本線の武川駅(埼玉県深谷市)とJR高崎線の熊谷貨物ターミナル駅を結ぶ貨物線。途中に三ヶ尻駅(熊谷市)があり、同駅のそばに太平洋セメントの熊谷工場がある。このうち武川~三ヶ尻間では、太平洋セメント熊谷工場にセメント原料の石灰石を運ぶための貨物列車が運転されている。

一方、三ヶ尻~熊谷貨物ターミナル間では、セメント生成燃料の石炭を運ぶための貨物列車(石炭列車)が運転されていたが、3月14日のダイヤ改正で石炭列車が廃止。それ以外の貨物輸送も9月30日をもって終了する見込みだ。また、設備の老朽化に伴い多額の更新費用が見込まれることから、秩父鉄道は同区間の廃止を決めたという。

鉄道事業を廃止する場合、原則として廃止予定日の1年前までに国土交通大臣に届け出なければならないが、貨物運送の場合は6カ月前までに届け出ればよく、さらに貨物列車の荷主への影響が小さい場合は3カ月前までの届出も可能だ。秩父鉄道は早ければ3月中、遅くとも6月中には三ヶ尻~熊谷貨物ターミナル間の貨物運送の廃止を国交相に届け出るとみられる。