大井川鐵道の井川線がGW明けまで全面運休 日本一の急勾配登る鉄道



大井川鐵道(静岡県)は4月13日、4月14日からゴールデンウィーク後の5月8日までの期間、千頭~井川間を結ぶ井川線を全線終日運休すると発表した。

大井川鐵道井川線の井川駅。【撮影:草町義和】

同社は「新型コロナウイルスの感染拡大状況ならびに政府からの緊急事態宣言を踏まえ」たとしている。5月9日始発からの再開を予定しているが、大井川鐵道は新型コロナウイルスの感染拡大状況などを見ながら検討するとしており、運休期間が延長される可能性もある。

井川線の運休に伴い、同線が含まれるフリー切符「大井川周遊きっぷ」「井川寸又峡周遊きっぷ」も発売が休止される。

大井川鐵道は、金谷~千頭間を結ぶ大井川本線と、千頭~井川間を結ぶ井川線を運営。このうち大井川本線はSL列車が新型コロナウイルスの感染拡大を受けて運休中だが、普通列車は通常通り運転されている。井川線は大井川水系のダム建設の資材を運ぶために建設され、いまは奥大井の観光路線。勾配は最大90パーミル(1000分の90)で、日本の鉄道では最も急な勾配区間がある。

新型コロナウイルスの影響で路線自体を全面的に運休している路線としては、ほかに嵯峨野観光鉄道の嵯峨野観光線(京都府)や平成筑豊鉄道の門司港レトロ観光線(福岡県)、皿倉登山鉄道のケーブルカー(福岡県)がある。