しなの鉄道の新型車両「SR1系」まもなく現地搬入 まず「ライナー車両」7月導入へ



長野県の第三セクター・しなの鉄道が導入する新型車両のSR1系電車が、まもなく現地に搬入される見通しになったことが、3月13日までに分かった。

SR1系「ライナー車両」のイメージ。【画像:しなの鉄道】

3月中に搬入されるのは、SR1系のうち、有料座席指定制の快速列車に導入される「ライナー車両」の6両(2両編成3本)。関係者の話を総合すると、3月26日の12時30分頃、機関車にけん引される貨物列車の扱い(甲種輸送)で、製造メーカー最寄り駅の新津駅(新潟市秋葉区)を発車する。

新津駅から信越本線とえちごトキめき鉄道妙高はねうまライン、しなの鉄道北しなの線を走り、翌27日の0時30分頃、しなの鉄道線の屋代駅に到着する予定だ。ただし運転日や運転時刻は大幅に変わる場合もある。

SR1系は、しなの鉄道115系電車の老朽化に伴い、その更新用として計画された新型車両。全部で52両(2両編成26本)の製造が予定されており、このうち6両が今回搬入される「ライナー車両」、残り46両(2両編成23本)が「一般車両」になる。

JR東日本が新潟地区で運用しているE129系電車をベースにしているが、「ライナー車両」はロングシートとクロスシートの両方に転換できるデュアルシートを採用。有料座席指定制の快速列車に導入される。「一般車両」はボックスシートとロングシートを組み合わせたセミクロスシート。2020年度と2021年度にそれぞれ8両、2022年度以降は各年度に6両ずつ導入される。

しなの鉄道は3月14日のダイヤ改正で「しなのサンライズ」「しなのサンセット」などの快速列車の運転を開始するが、当面は従来車両の115系電車を使って料金不要の快速列車として運転し、7月にはSR1系の「ライナー車両」を導入して有料化される見込みだ。

SR1系「ライナー」車両の車内(左上:クロスシート時/右上:ロングシート時)。【画像:しなの鉄道】
SR1系「一般車両」のイメージ。2020年度以降に搬入される。【画像:しなの鉄道】
SR1系「一般車両」の車内のイメージ。【画像:しなの鉄道】