下関総合車両所「クモハ42001」外観補修 最後の旧型国電、撮影会イベントで公開へ



JR西日本は9月17・18日、車両基地の下関総合車両所(山口県下関市)で有料の撮影会イベント「車両撮影会@下関総合車両所」を実施する。第3弾となる今回は機関車や事業用車両のほか、旧型国鉄電車のなかで最後の営業運転を行ったクモハ42形電車も補修して公開する。

小野田線で運用されていたころのクモハ42001。【撮影:草町義和】

「働くクルマ」をテーマに、屋外に電気機関車のEF65形やディーゼル機関車のDD51形、事業用気動車のキヤ141系、事業用電車のクモヤ145系を展示する。また、下関総合車両所で保管されているクモハ42形電車(クモハ42001)は撮影会に向け外観を補修中。「運行開始初期の姿を想像させる綺麗な姿」(JR西日本)を見られるほか、車内も公開する

クモハ42001の車内も公開される。【撮影:草町義和】

このほか、撮影場所への移動時に定期検査中の車両や車両所建屋内の設備などの撮影が可能。かつての寝台特急「富士」「あかつき」「あさかぜ」「なは」のヘッドマークを用意し、EF65形に取り付けて撮影できる。

事前申込・有料制で発売額は1万8000円。合計80人を募集する。申込みは8月17日10時から9月16日18時まで、JR西日本の観光ウェブサイト「tabiwa by WESTER」で受け付ける。

クモハ42形は、1933年から1935年にかけ製造された全長20m・片側2ドア・クロスシートの旧型国電のうち、運転室が両側に設置された車両。1933年に13両(クモハ42001~42013)が製造された。1987年の国鉄分割民営化時に2両(クモハ42001・42006)をJR西日本が継承。おもに小野田線の本山支線で運用されていた。

クモハ42形は車体の両端に運転室を設置していた(写真はパンタグラフがある側)。【撮影:草町義和】

2000年にクモハ42006が引退すると、クモハ42001は営業運転を行う旧型国電としては最後の車両になっていた。しかし2003年には引退し、その後は下関総合車両所の屋外で保管。近年は塗装が剥落するなど車体の状態が悪化していた。

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