定期運行が終了「117系」先頭車が京都鉄道博物館へ かつて京阪神の新快速で活躍



京都鉄道博物館は7月28日、明日7月29日に117系電車の先頭車のトップナンバー車(クハ117-1)を収蔵すると発表した。収蔵記念式典やグッズ販売を行う。

定期列車での運用から引退した117系。【画像:ninochan555/写真AC】

記念式典は7月29日の10時30分から約10分、本館1階「車両のしくみ/車両工場」エリアで実施。前田昌裕館長があいさつするほか、京都鉄道博物館の公式キャラクター「ウメテツ」が登場する。

ミュージアムショップでは7月29日から117系の収蔵を記念したグッズを新たに発売。117系をデザインしたアクリルキーホルダー(850円)やクリアファイル(400円)、ポストカード(300円)を販売する。

京都鉄道博物館が収蔵するクハ117-1。【画像:京都鉄道博物館】
新たに発売される117系収蔵記念グッズ(アクリルキーホルダー)のイメージ。【画像:京都鉄道博物館】

117系は京阪神地区の新快速列車用の電車として1980年にデビュー。新快速を含む普通列車用の車両としては、当時珍しい転換クロスシートを装備するなどしてサービスの向上を図った。のちに名古屋地区にも導入された。

1987年の国鉄分割民営化に伴いJR東海とJR西日本が引き継いだが、JR東海の117系は2013年までに引退した。JR西日本の117系は1990年代に入ると地方線区の普通列車に転用されたが、老朽化のため2015年から順次引退。長距離列車「WEST EXPRESS(ウエストエクスプレス)銀河」に改造された車両を除き、今年2023年7月21日限りで定期列車での運用が終了した。

晩年の117系。【画像:塩ゆうた/写真AC】

クハ117-1は引退後、デビュー時の塗装に塗り替えられて吹田総合車両所で保管されていた。京都鉄道博物館にクハ117-1が入ることで、同館の収蔵車両は54両になる。

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