京都丹後鉄道「タンゴ・エクスプローラー」復活? KTR800形で内外装を再現



京都丹後鉄道(京都府・兵庫県)を運営するウィラートレインズは7月27日、「TANGO EXPLORERオマージュトレイン」を運行すると発表した。10年ほど前に定期運行を終了したKTR001形気動車「タンゴ・エクスプローラー」のデザインをKTR800形気動車に施して走らせる。

KTR001形「タンゴ・エクスプローラー」(1990年製造の編成)。【撮影:草町義和】

外装は「タンゴ・エクスプローラー」を模したカラーとライン、ロゴマークを配置。内装は「タンゴ・エクスプローラー」の座席を一部移設する。全席に「タンゴ・エクスプローラー」と同じ丹後ちりめんのカバーを設置するほか、壁には「タンゴ・エクスプローラー」のかつての走行写真を貼り付ける。

運行期間は8月11日から2年程度を予定。西舞鶴~豊岡で運行される。運賃だけで乗車でき、追加の特別料金を払う必要はない。運行ダイヤは8月8日ごろ、「オマージュトレイン」の特設ウェブサイトで案内する。

「TANGO EXPLORERオマージュトレイン」のイメージ。【画像:ウィラートレインズ】
京都丹後鉄道で運行されているKTR800形。【撮影:草町義和】

KTR001形は1990年と1992年に合計6両(3両編成2本)が製造された観光特急向けの気動車。編成両端の先頭部は流線型でハイデッカー構造を採用したほか、天窓を設けるなどして眺望性を高めたのが特徴だ。JR線の京都・大阪方面から直通する特急列車などで運用されたが、2013年までに定期運用を終了した。

その後は臨時列車や団体列車で運用されていたが、1990年に製造された編成は廃車済み。1992年に製造された編成も最近は運用されておらず、KTR8500形気動車(もとJR東海キハ85系)の導入に伴い廃車になるとみられる。

ウィラートレインズによると、運行終了後も「タンゴ・エクスプローラー」の人気が高く、SNSなどでも車両の保存を望む声や、また乗りたい、運行している様子を見たいといった声が多く寄せられているという。こうしたことから同社は「オマージュトレイン」の運行を決めたとしている。

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