キハ85系「ひだ」デビュー時の編成を再現した臨時列車 HC85系統一で引退へ



JR東海は1月12日、キハ85系特急型気動車が特急「ひだ」から引退するのに先立ち、東海道本線・高山本線の名古屋~高山で臨時特急「ありがとうキハ85系ひだ」を運転すると発表した。運転日は3月4・5・11・12日。

まもなく特急「ひだ」での運用を終了するキハ85系。【撮影:草町義和】

キハ85系の4両編成を使用。車両番号は高山寄りからキハ85-1101(4号車)+キハ84-1(3号車)+キロハ84-1(2号車)+キハ85-1(1号車)になる。JR東海によるとデビュー当初の「リバイバル編成」とし、全車両の番号を導入初期の1番で統一するという。

「リバイバル編成」の構成。【画像:JR東海】

下り列車の時刻は名古屋8時57分発→高山11時46分着。座席は通常の指定席として発売され、指定席特急券や特急券・指定席グリーン券は乗車日1カ月前の10時から全国のJRのおもな駅で発売する。

車内では美濃太田運輸区と高山運輸区の乗務員によるおもてなしや思い出を振り返る企画、車内チャイムの放送を実施。グリーン車の客にはHC85系デビュー記念のピンバッジ(非売品)をプレゼントする。

上り列車の時刻は高山13時44分発→岐阜→名古屋通過→熱田折り返し→名古屋18時01分着。岐阜→名古屋は東海道本線の貨物線(稲沢線)を走り、熱田駅は旅客列車が通常通らない回送線に入線する。団体専用列車として運転し、名古屋発着の旅行商品として1月12日15時からJR東海ツアーズが発売する。グリーン車を利用するプランと非貫通型先頭車の最前列を利用するプランは撮影会が付く。

新型のHC85系(左)とキハ85系(右)。【画像:koichiro_sub3/写真AC】

キハ85系は老朽化した国鉄特急型気動車キハ82系の更新やスピードアップを目的に開発され、1989年に特急「ひだ」としてデビュー。1992年からは紀勢本線の特急「南紀」にも導入された。

昨年2022年7月に新型の特急型ハイブリッド気動車「HC85系」がデビューして「ひだ」に投入され、今年2023年3月18日のダイヤ改正で「ひだ」の車両はHC85系に統一される予定。これによりキハ85系は「ひだ」の定期列車での運用を終了する。

「南紀」は引き続きキハ85系で運転されるが、7月からHC85系の投入が始まり、最終的にはHC85系に統一されるとみられる。

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