中国・ベトナム「標準軌鉄道」計画検討の迅速化で合意



ベトナム共産党のグエン・フー・チョン書記長が中国の北京を訪問して習近平国家主席と会談し、11月1日に「中国とベトナムの包括的・戦略的協力パートナーシップの一層の強化と深化に関する共同声明」を発表した。

「ラオカイ~ハノイ~ハイフォン標準軌鉄道」と河口~ラオカイの鉄道連結の位置(赤)。【画像:OpenStreetMap、加工:鉄道プレスネット】

中国外交部が発表した共同声明の内容によると、鉄道関係では中国が推進する広域経済圏構想「一帯一路」の一環として「ラオカイ~ハノイ~ハイフォン標準軌鉄道」の計画検討を迅速に完了させることで合意。中国・ベトナム国境の河口~ラオカイも国境通過インフラの建設を推進し、鉄道連結計画の合意促進に力を注ぎたいとした。

中国の鉄道の多くは軌間が日本の新幹線と同じ標準軌の1435mm。これに対しベトナムの鉄道は日本の在来線よりやや狭い1000mmの狭軌だ。ただしベトナムの一部の線路は標準軌・狭軌を組み合わせた3線軌を採用しており、中国の南寧方面とハノイ郊外のザーラムを結ぶ直通列車が運転されている。

ラオカイ~ハノイ~ハイフォンを結ぶ標準軌鉄道が整備されると、中国の昆明方面からもベトナムへの直通列車を運転することが可能になり、トンキン湾に抜ける物流ルートが構築される。

※記事制作協力:臺灣鐵道少女

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