大正後期『汽車時間表』復刻発売 『JTB時刻表』の創刊号、広告含め全ページ再現



JTBパブリッシングは「時刻表復刻版シリーズ」の第7弾として『時刻表復刻版 1925年4月号』を今年2022年9月13日に発売する。発売額は1980円。

『JTB時刻表』の創刊号になる『汽車時間表』1925年4月号の表紙(写真は1978年発行の復刻版)。【撮影:草町義和】

表紙にはカバーを付け資料として保存しやすい仕様に。カバーを取った表紙には発売当時のデザインを復刻。広告ページも含め全ページを再現した。『JTB時刻表』元編集長の木村嘉男さんによる解説が付く。JTBパブリッシングは「まだ山手線が環状線ではない時代。汽車がどのような路線を、どのようなダイヤで走っていたのか、大正後期の時刻を知ることができる貴重な資料」としている。

『汽車時間表』1925年4月号の注目ポイント。【画像:JTBパブリッシング】

現在の『JTB時刻表』は大正後期の1925年、JTBの前身である日本旅行文化協会が鉄道省運輸局編纂『汽車時間表』として創刊。駅待合室などに常備されていた業務用時刻表を一般向けにまとめた。戦時中と終戦直後を除き毎月発売され、誌名を何度か変えながら現在は『JTB時刻表』として発行されている。

JTBパブリッシングによると、『汽車時間表』は現在と同じ算用数字や左横書きを採用。弁当の販売駅や赤帽の所在駅などを記号で表現するなど、当時としては画期的な紙面だったという。

『JTB時刻表』の復刻版は過去にも何度か発行されている。現在の「時刻表復刻版シリーズ」は2019年から発行。これまでに1964年9月号と1964年10月号、1967年10月号、1968年10月号、1978年10月号、1988年3月号が発行されており、電子書籍版もある。

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