大井川鉄道の井川線「路面機関車トビー」デビュー 『トーマス』新キャラ、2年ぶり



大井川鉄道(静岡県)とソニー・クリエイティブプロダクツ(SCP)は4月28日、大井川鉄道井川線で路面機関車「トビー」を運行すると発表した。『きかんしゃトーマス』の公式イベント「DAY OUT WITH THOMAS(デイ・アウト・ウィズ・トーマス) 2022」の一環。

「トビー」のモチーフとされるグレート・イースタン鉄道の路面機関車。【画像:public domain】

運行期間は8月19日~9月25日の週末を中心とした計20日。「トビー」が客車5両を牽引し、「トビー号」として千頭~奥泉間を往復する。運行本数は1日3便。

「トビー号」の乗車は原則としてツアー形式での募集になる。大井川本線を走る「きかんしゃトーマス号」の乗車とのセットや、川根温泉ホテルでのランチバイキングをセットにしたツアーが企画されている。申込みは5月10日10時から大井川鉄道のウェブサイトで受け付ける。ただし空席がある場合、千頭駅で当日乗車券(1800円)を販売する。

「トビー」は『きかんしゃトーマス』に登場するキャラクターのうち、箱型の車体と牛よけ(カウキャッチャー)が特徴的な機関車。日本の路面電車に相当する軌道を走る路面機関車で、英国グレート・イースタン鉄道が運用していた路面機関車をモチーフにしているとされる。

大井川鉄道によると、「トビー」の設定は「田舎の路線でスクラップになりかかっていたところを、客車のヘンリエッタと一緒にトップハム・ハット卿に助けられてソドー鉄道にやってきました」「トビーは優しくてマイペースな性格で、いたずら好きな貨車たちにてこずりながらも石切り場の支線で頑張って働いています」となっている。

「トビー」のイメージイラスト。【画像:(C)2022 Gullane(Thomas)Limited./大井川鉄道】

「DAY OUT WITH THOMAS」は、実在する鉄道車両を『きかんしゃトーマス』に登場するキャラクター風に装飾して運行、展示するイベント。日本では大井川鉄道が2014年から、主役キャラ「トーマス」を模した「きかんしゃトーマス号」を運行しており、その後も「ジェームス」など脇役キャラを追加しながら実施されている。

新キャラクターの追加は「2かいだてバスのバルジ―」以来約2年ぶりで、鉄道を走るキャラクターとしては約7年ぶりだ。井川線で運用されているディーゼル機関車が「トビー」として装飾されるとみられるが、大井川鉄道とSCPはどの車両を使用するか明らかにしていない。

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