伊豆箱根鉄道「十国峠ケーブルカー」あす分社化 富士急行に来年売却



伊豆箱根鉄道は十国峠鋼索線(十国峠ケーブルカー)をあす12月1日付けで分社化する。簡易新設分割で「十国峠株式会社」を設立し、十国峠ケーブルカーの権利義務を引き継がせる。山麓側の駅にあるレストハウスも十国峠社が引き継ぐ。

伊豆箱根鉄道の十国峠ケーブルカー。【画像:写真魚/写真AC】

来年2022年2月1日には、伊豆箱根鉄道が保有する十国峠社の全株式を富士急行に売却する予定。伊豆箱根鉄道は自社の資産構成の見直しの一環としている。

十国峠ケーブルカーは十国登り口~十国峠間0.3kmのケーブルカー。1956年10月16日に開業し、今年2021年10月16日に開業65周年を迎えた。山麓側の十国登り口駅は静岡県道20号熱海箱根峠線の沿道にあり、熱海と箱根を結ぶバスでアクセスできる。

伊豆箱根鉄道のケーブルカーとしては、ほかに1957年11月に開業した駒ヶ岳鋼索線(駒ヶ岳ケーブルカー)があったが、山頂にあったスケート場が閉鎖されるなどして利用者が減少し、2005年に廃止されている。十国峠ケーブルカーの富士急行への売却により、伊豆箱根鉄道はケーブルカー事業から撤退することになる。

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