JR東日本「保守用線隊 Gレンジャー」3両全車が完成 まず常磐線で試験



「GMAC」の検査駆動車。【画像:JR東日本】

JR東日本は4月16日、インテグレート保守用車群「GMAC」のうち検査駆動車が完成し、「GMAC」の全車両がそろったと発表した。今後、水戸支社管内の路線で試験を実施する。

「GMAC」は材料運搬車・移動作業車・検査駆動車の3両で構成される保守作業車両。先に材料運搬車と移動作業車が完成し、昨年2020年10月からおもに線路の保守作業を中心に試験を実施している。移動作業車は車内の床をなくすことで、屋根のある状態で線路の保守作業を行える構造になっており、天候に左右されることなく安全に作業できるという。

今回完成した検査駆動車は、線路の状態やその周辺環境などのデータを収集する測定機器を搭載したモーターカー。材料運搬車と移動作業車の自走速度は5km/hだが、検査駆動車を連結することで最高速度30km/hで走ることができ、「GMAC」導入区間や作業時間の拡大を図れるという。

車体側面には、3両を擬人化した架空のヒーロー「保守用線隊 Gレンジャー」のイラストが掲出された。社員が親しみを持てるよう、現場第一線の社員が作成したイラストという。

車体側面に掲出された「Gレンジャー」のイラスト。【画像:JR東日本】

JR東日本は本年度2021年度下期以降、常磐線・富岡~原ノ町間(福島県)の本線上で試験・試行を開始する予定。その結果を踏まえつつ他のエリアへの導入も検討していく方針だ。