横浜の新線「上瀬谷ライン」環境アセス手続きへ 米軍通信施設跡地と相鉄線を結ぶ



AGTを採用している横浜シーサイドライン。上瀬谷ラインではAGTやLRTなどの導入が想定されている。【撮影:草町義和】

横浜市は1月15日、米軍施設の跡地「旧上瀬谷通信施設」(旭区・瀬谷区)の再開発に向け、環境影響評価(環境アセス)関連の手続きを始めると発表した。鉄道タイプの新しい交通機関「上瀬谷ライン」(仮称)の整備も盛り込まれている。

旧上瀬谷通信施設は、相模鉄道(相鉄)の相鉄本線・瀬谷駅から北へ約2~3km離れた場所にある遊休地。日本海軍の倉庫施設を米軍が接収して通信施設を整備し、2015年6月に返還されている。横浜市は土地利用基本計画の素案を作成し、2019年12月に公表した。

この事業では、再開発で発生する交通需要に対応するため、瀬谷駅周辺から再開発エリア周辺にかけて上瀬谷ラインを整備することを想定。輸送力は中規模とし、導入機種はゴムタイヤで専用の軌道桁や通路を走行する新交通システム(AGT)や都市モノレール、次世代型路面電車といえる軽量軌道交通(LRT)などが考えられている。

横浜市は環境制評価法と横浜市環境影響評価条例に基づき、土地区画整理事業と公園整備事業、上瀬谷ラインの計画段階配慮書などを作成した。縦覧期間は土地区画整理事業が1月15日から2月14日までで、公園整備事業と上瀬谷ラインは1月24日から2月7日まで。横浜市建設局都市計画課などで縦覧できる。

旧上瀬谷通信施設の再開発プロジェクトの概略図。相鉄の瀬谷駅と再開発エリアを結ぶ「新たな交通」の整備も考えられている。【画像:横浜市】