遠州鉄道の乗務員がヤマハ発動機に出向 中国向け製品で販売好調のメーカーへ



ヤマハ発動機は3月12日、遠州鉄道からの出向者の受け入れを開始したと発表した。遠州鉄道で運輸事業に従事している乗務員を、ヤマハ発動機の浜松ロボティクス事業所(浜松市北区)で受け入れる。

遠州鉄道の鉄道線を走っていた電車。【撮影:草町義和】

遠州鉄道は静岡県浜松市内の鉄道線や静岡県遠州地方のバス路線を運営している交通会社。同社の乗務員30人がヤマハ発動機に出向し、工場内での産業用ロボット組立作業や部品検品・仕分けなどを行う。

遠州鉄道は新型コロナウイルスの影響で鉄道やバスの利用者が減るなどして業績が悪化。一方、受入先の浜松ロボティクス事業所は、中国向けサーフェスマウンター(表面実装機)や産業用ロボットの販売が好調で増産対応している。

ヤマハ発動機は遠州鉄道以外の静岡県内の企業からも出向者を受け入れている。同社は「今後も社会全体で新型コロナウイルス感染症を乗り切るために、県内外の企業の雇用維持の一助となるよう積極的に出向者の受け入れを行います」としている。