京急の食事券付き三浦半島観光切符に「全域・2日版」登場 「観光の一極集中」を緩和



京浜急行電鉄(京急電鉄)は10月1日から、京急線などの往復+フリー切符と食事券などをセットにした観光切符として、新たに三浦半島全域で2日間利用できる「三浦半島まるごときっぷ」を発売する。

京急久里浜線の終点・三崎口駅に入線する京急の電車。【撮影:草町義和】

「まるごときっぷ」は「電車・バスフリー乗車券」「お食事券」「施設利用orお土産券」の3枚セット。「電車・バスフリー乗車券」は、発売駅から金沢文庫駅までの往復乗車券と金沢文庫以南の京急線のフリー乗車券(逗子線・久里浜線含む)、金沢文庫以南の京浜急行バスのフリー乗車券(江ノ島・鎌倉・大船エリア含む)がセットになっている。

「お食事券」は、従来から発売している観光切符「みさきまぐろきっぷ」「よこすか満喫きっぷ」「葉山女子旅きっぷ」の加盟約70店舗で使用可能。「施設利用orお土産券」も各観光切符の加盟約50店舗で使用できる。

「電車・バスフリー乗車券」の有効期間は、発売当日から連続する2日間。「お食事券」「施設利用orお土産券」も2日間利用できる。発売額は、品川発が大人4660円・子供3630円、横浜発が大人4250円・子供3420円。

このほか、従来から発売している「三浦半島1DAY・2DAYきっぷ」も10月1日からリニューアル。バスのフリー区間を拡大し、新たに江ノ島・鎌倉エリアでも利用できるようにする。優待特典の対象店舗・施設も現在の約20店舗から江ノ島・鎌倉エリアの店舗を拡充し、約30店舗で優待が受けられるようにする。発売額は変更しない。

京急電鉄は2009年から、三浦半島の三崎エリアの観光向けとして、京急線の切符と食事券などをセットにした「みさきまぐろきっぷ」を発売。その後も葉山エリア向け「葉山女子旅きっぷ」(2015年~)と、横須賀エリア向け「よこすか満喫きっぷ」(2017年~)を発売している。

京急電鉄によると、「みさきまぐろきっぷ」「よこすか満喫きっぷ」「葉山女子旅きっぷ」の2019年度の発売実績が合計30万枚を突破し、好評だという。これら3種類の切符はいずれもエリア限定で発売当日のみ有効だが、「三浦半島まるごときっぷ」は有効期間を2日間に拡大し、三浦半島の全域で利用できるようにした。京急電鉄は「三浦半島を2日間回遊可能とすることで、観光の一極集中を緩和」するとしている。