しなの鉄道の有料快速列車は2020年7月から 新型車両「SR1系」を使用



しなの鉄道(長野県)は12月20日、新型車両「SR1系」の導入を念頭に置いたダイヤ改正を2020年3月14日に実施すると発表した。

しなの鉄道SR1系(ライナー車両)のイメージ。【画像:しなの鉄道】

同社は2020年7月から、有料座席指定制の快速列車を運行する予定。この列車にSR1系のライナー車両を導入する計画だ。JR各社と同時に実施する2020年3月14日のダイヤ改正では「有料快速列車の時刻を取り入れたダイヤ」(しなの鉄道)とし、SR1系のライナー車両が導入されるまでは運賃以外の料金は払わずに乗車できるようにする。

具体的には、JR信越本線~しなの鉄道線の長野~上田・小諸間で平日の朝夕に運行している快速「しなのサンライズ号」「しなのサンセット2・4号」と愛称なしの快速列車について、時刻と停車駅を見直し、所要時間を短縮。愛称なしの快速列車は「しなのサンライズ1号」の愛称が新たに付けられる。これらの列車はいずれも7月から全席指定の有料快速列車になる。

土休日は、しなの鉄道線~JR信越本線~北しなの線の軽井沢~長野・妙高高原間を結ぶ「軽井沢リゾート号」を新たに運転。当面は1往復の運転だが、7月からは2往復で全席指定の有料列車になり、車内で軽食などを提供(事前予約制)する予定だ。このほか、しなの鉄道線を中心に列車の設定を見直し、軽井沢~小諸間は9~10時台に1往復増発。20時台は現在の2往復を減便して1往復にする。

SR1系は、国鉄時代に製造された電車(115系)の置き換え用として導入される新型の電車。JR東日本の新潟エリアに導入されている近郊型電車E129系をベースに開発され、車内の座席の違いによって「ライナー車両」と「一般車両」の2種類が導入される。

ライナー車両の車内。クロスシートとロングシートの両方に転換できる座席が設けられる。【画像:しなの鉄道】
SR1系(一般車両)のイメージ。【画像:しなの鉄道】
一般車両の座席は固定式のクロスシートとロングシートの組み合わせになる。【画像:しなの鉄道】
SR1系の導入で順次引退することになる115系。【撮影:草町義和】

このうち「一般車両」は通常のクロスシートとロングシートを組み合わせた配置だが、有料座席指定制の快速列車に導入される「ライナー車両」は、クロスシートとロングシートの両方に転換できるタイプの座席を配置する。