京都鉄道博物館そばの「高架橋廃線」で屋台イベント 広さと屋台は前回の倍に



JR西日本の近畿統括本部は8月7日から、京都鉄道博物館(京都市下京区)の北西側に残る東海道本線の支線(梅小路短絡線)の廃線跡で、「梅小路ハイライン 食まち応援屋台ナイト」と題したイベントを開催する。

廃線になった高架橋に屋台を設置した「梅小路ハイライン」会場のイメージ。【画像:JR西日本】

京都市内の飲食店を中心に出店。支線の跡地に残る高架橋上に屋台を設置し、飲食を楽しめるようにする。入場は無料だが飲食類は有料。あらかじめ梅小路ハイラインのウェブサイトで前売券(3000円)を購入すると、3300円分利用できる。「3密」回避のため予約席付きチケットも販売するなど、新型コロナウイルス対策を徹底するという。

実施日時は8月7日~9月26日の金・土・祝前日の16~22時(ラストオーダー21時30分)。山陰本線(嵯峨野線)の梅小路京都西駅からアクセスできる。

梅小路短絡線は、東海道本線(JR京都線)の梅小路(京都貨物)駅と嵯峨野線の丹波口駅を短絡していた東海道本線の支線。大阪方面から京都駅を経由せずに山陰方面に向かう貨物列車が運転されていたほか、臨時で旅客列車が運転されたこともあった。

1987年の国鉄分割民営化後は、JR西日本が線路を保有して旅客列車を運行する第一種鉄道事業線、JR貨物がJR西日本から線路を借りて貨物列車を運行する第二種鉄道事業線の扱いになった。

JR貨物は2006年に第二種鉄道事業を廃止。もともと定期運転の旅客列車が走っておらず、梅小路短絡線と嵯峨野線の合流地点に新駅(梅小路京都西駅、2019年開業)の整備計画も浮上したため、2016年にはJR西日本も第一種鉄道事業を廃止して完全な廃線になった。

JR西日本によると、梅小路短絡線の跡地の活用を検討。「梅小路ハイライン」と題し、高架橋を一部整備して屋台を設置した飲食イベントの実証実験を実施したところ、好評だったという。今回はイベントのエリアを前回の40mから倍の80mに拡大し、屋台も倍の8台に増やす。

梅小路短絡線の高架線路。【画像:JR西日本】