日比谷線に56年ぶり新駅「虎ノ門ヒルズ駅」公開 銀座線とも通路で連絡、6月6日開業



東京地下鉄(東京メトロ)は6月2日、日比谷線・神谷町~霞ケ関間に建設した虎ノ門ヒルズ駅(東京都港区)を報道陣に公開した。6月6日に暫定開業する。

虎ノ門ヒルズ駅のホームと駅名標。【画像:東京メトロ】

地下1階のホームは2面2線の相対式で、ホームドアを設置。中目黒方面の1番線ホームに改札を2カ所設け、北千住方面の2番線ホームにも改札を1カ所設けた。

また、1番線ホームの北寄りの改札口と銀座線の虎ノ門駅を結ぶ地下通路も整備された。この地下通路は、空港リムジンバスやバス高速輸送システム(BRT)の東京BRTが発着するバスターミナルとも接続。東京メトロはこれにより、虎ノ門地区の交通結節機能を向上させるとしている。

虎ノ門ヒルズ駅のホームはホームドアが設置済み。【画像:東京メトロ】
銀座線の虎ノ門駅につながる地下通路も整備された。【画像:東京メトロ】

日比谷線は1961年から1964年にかけて全線開業。同線の新駅開業は56年ぶりで、全線開業後に追加で新駅が設置されるのは、これが初めてだ。駅番号は現在の霞ケ関駅に割り当てられている「H-06」で、霞ケ関~北千住間の各駅の駅番号は6月6日以降、「H-07」~「H-22」に変更される。

また、虎ノ門ヒルズ駅の開業にあわせてダイヤ改正が実施され、東武鉄道の伊勢崎線(東武スカイツリーライン)と日比谷線を直通する座席指定制列車「THライナー」が運転を開始する。

虎ノ門ヒルズ駅の駅番号は「H-06」。霞ケ関~北千住間各駅の駅番号は「H-07」~「H-22」に変わる。【画像:東京メトロ】
虎ノ門ヒルズ駅の地上出入口。【画像:東京メトロ】

本格開業は2023年の予定。この時点で改札を地下2階に移転し、隣接するビル内の広場とも接続する。東京メトロは、駅とまちが一体となった空間を通じて地上と地下をスムーズに行き来できるようにするとしている。

虎ノ門ヒルズ駅は、虎ノ門ヒルズ森タワーをはじめとした周辺の超高層ビルと一体的に整備された新駅。都市再生機構(UR都市機構)が中心となって計画し、東京メトロに新駅の工事を委託した。完成後も東京メトロが駅の管理と運営を行う。

東京メトロは今回、記者クラブに所属している新聞社やテレビ局に限定して虎ノ門ヒルズ駅を公開し、それ以外のメディアには駅の写真を配布した。東京メトロによると、地下駅という屋内での取材となることから、新型コロナウイルスの感染予防策として参加メディアを限定したという。

虎ノ門ヒルズ駅や日比谷線の案内板。【画像:東京メトロ】