東急直通に対応の相鉄20000系、2020年度は10両編成6本増備 グループ設備投資計画



相模鉄道(相鉄)などで構成される相鉄グループは5月27日、本年度2020年度の運輸業における設備投資計画の概要を発表した。総額187億円を投じ、車両の増備などを行う。

2020年度は6編成が増備される相鉄20000系。【画像:相鉄】

鉄道事業では、2022年度下期に開業予定の相鉄・東急直通線(相鉄新横浜線・羽沢横浜国大~新横浜間と東急新横浜線・新横浜~日吉間)に対応するため、同線と東急線への乗り入れに対応した20000系電車を60両(10両編成6本)を導入する。最終的には2023年度までに全16編成を導入する計画だ。

20000系は2018年に10両編成1本がデビュー。相鉄線より車体幅が狭い東急線に対応するため、相鉄の既存車両より車体の幅を狭くしている。本年度2020年度からの増備により、東急線への乗り入れ運転の準備が本格化する。

既存車両のリニューアルも進める。本年度2020年度は10000系電車1編成のリニューアルを予定。9000系電車は空調システムを改良して快適性の向上を図る。

また、相鉄は2022年度末までに全駅へのホームドア設置を計画しており、本年度2020年度は二俣川・大和・湘南台の3駅にホームドアを設置する。ほかにも駅舎のリニューアルなどを実施。相鉄本線・星川~天王町間の連続立体交差事業は営業用の線路と駅施設の高架化が完了しているが、引き続き駅舎の改良や車両留置線の整備が進められる。

バス事業では、ハイブリッドバス10両を含む大型乗合バス17両を導入。衝突被害軽減ブレーキなどで構成される安全運転支援システム(ASV)を搭載した高速バスも2台導入する。

横浜駅のホームドアと20000系(右)20000系は車体幅が狭く裾絞りもない。【撮影:草町義和】