東武ダイヤ改正で栃木乗り継ぎ解消、高架化進展で運転区間短縮、浅草~太田は直通廃止



東武鉄道は5月11日、伊勢崎線(東武スカイツリーライン)や東武日光線などで実施する6月6日のダイヤ改正について、一般列車の改正の概要を発表した。連続立体交差事業(連立事業)の進展に伴う列車の運転区間の短縮や、乗り換えの解消、ワンマン運転区間の拡大、直通列車の廃止などが実施される。

東武日光線と東武宇都宮線の乗り換え駅になっている栃木駅。【撮影:草町義和】

東武日光線方面では現在、東武日光線の南栗橋~栃木~新栃木間と栃木~東武宇都宮線・東武宇都宮間でそれぞれ折り返し運転を行っているが、一部の列車を除いて直通運転を実施。栃木駅または新栃木駅での乗り換えが不要になる。また、南栗橋~栃木間では20400形電車によるワンマン運転を実施する。

ダイヤ改正前(上)とダイヤ改正後(下)の運転形態。【画像:東武鉄道】

東武スカイツリーラインでは、竹ノ塚駅付近の線路を高架化する連立事業の工事が進展したことから、ダイヤ改正を機に竹ノ塚駅構内の下り引き上げ線の使用を停止する。このため、現在運転されている浅草~竹ノ塚間の折り返し列車は運転区間が短縮され、浅草~北千住間の折り返しになる。

高架化工事が行われている竹ノ塚駅(写真は2017年)。【撮影:草町義和】

伊勢崎線の館林以北では、特急列車を除くすべての一般列車について、運転士のみ乗務するワンマン運転に変更する。これに伴い、浅草~太田間の直通列車は特急を除き廃止される。

鬼怒川線の東武ワールドスクウェア駅では、最寄りのテーマパーク「東武ワールドスクウェア」の開園時間帯のみ列車が停車しているが、ダイヤ改正後はすべての列車が同駅に停車。東武鉄道はワールドスクウェアの来園者だけでなく近隣施設などへの来訪者の利便性の向上を図るとしている。

亀戸線では、最終列車の繰り下げを実施。亀戸→曳舟間の最終列車は亀戸0時06分発だが、改正後は23分繰り下げて0時29分発になる。曳舟→亀戸間の最終列車も22分繰り下がって曳舟0時18分発に変わる。

特急列車などのダイヤ改正の概要は今年2020年2月に発表されている。日比谷線直通の座席指定制通勤列車「THライナー」が運転を開始するほか、一部の特急列車が曳舟駅に停車。SL列車「大樹」の増発(一部はディーゼル機関車けん引のDL列車)や野岩鉄道野岩線・会津鉄道会津線直通の特急「リバティ会津」の所要時間短縮などが行われる。