中国の国鉄線を運営する中国国家鉄路集団は6月20日から、「静音車両」を連結した高速列車を増やす。中国新聞網などが報じた。
静音車両は携帯電話の利用を制限したりヘッドフォンの着用を求めたりするなどして車内の静粛性を保つサービス。2020年12月から北京~上海や成都~重慶の高速列車で試験運用を実施し、現在は北京~ハルビンや北京~広州、上海~昆明、西安~成都の高速列車にも導入されている。
今年2024年6月20日からは、貴陽~南寧の高速列車や香港に乗り入れる高速列車を含む20本に静音車両を新たに設定。静音車両を設定した高速列車は合計92本に拡大される。
日本では1999年、JR西日本が山陽新幹線の「ひかりレールスター」で「サイレンスカー」を試行し、のちに本格導入された。車内放送や車内販売の呼びかけは行わず、検札時は座席に設置したチケットホルダーに切符わあらかじめ入れておけば車掌の声かけを省略。利用者にも車内では静かにするよう協力を求めた。しかしこのサービスは定着せず、2011年に終了している。
《関連記事》
・北京・上海~香港の直通列車「高速列車」に 寝台車も連結、所要時間は半分
・中国・キルギス・ウズベキスタン鉄道「政府間協定」締結 30年近く前からの構想が浮上