西日本JRバス園福線「廃止」に先立ちツアー 訓練車を貸し切って運行経路を走行



西日本JRバスの路線バス「園福線」(京都府)が3月31日限りで廃止される。日本旅行はこれに先立ち「ありがとうJRバス園福線と丹海バスいすゞキュービック&各社営業所撮影会」と題したツアーを実施する。

JRバス園福線の桧山駅。【画像:日本旅行】

旅行期間は3月23~24日。西日本JRバスの訓練車として使われている旧型車の「1999年式三菱ふそうニューエアロスター前後扉車」を貸し切り、園福線の運行経路をたどるトレース運行と運行光景を撮影するフォトラン、営業所での撮影会などを行う。

定期便を撮影できるよう行程時刻を設定。全国的にも貴重になったという「バス駅」の桧山駅を発着する光景なども撮影できる。営業所撮影会は桧山駅に隣接する京丹波営業所に加え京都営業所でも行う。また、丹後海陸交通の本社営業所も訪問。撮影会や旧型車の「1991年式いすゞキュービック」の乗車・フォトランを楽しめる。

最少催行人員は25人で旅行代金は3万5000円から。申し込みは2月14日15時から日本旅行メディアトラベルセンターのウェブサイトで受け付ける。

園福線は山陰本線の園部駅と福知山駅をほぼ国道9号(山陰道)経由で結ぶ約50kmの一般路線バス。戦前の1939年に国鉄バスとして運行を開始した。1987年の国鉄分割民営化でJR西日本が引き継ぎ、翌1988年のバス事業の分社化で現在の西日本JRバスに移管された。

園福線の路線図(青)。【画像:国土地理院地図、加工:鉄道プレスネット】

西日本JRバスは2022年12月、利用者数が低迷しているうえに運転士の確保も難しくなっているとして園福線からの撤退を表明。今年2024年3月31日限りで廃止されることになった。4月からは中京交通と京都交通の2社が区間を分け、園福線の代替となるバスを運行する。

園福線が廃止されると、西日本JRバスの高速バスを除く一般路線バスは、金沢周辺と京都市内、若江線(滋賀県・福井県)の3地域だけになる。

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