東海道新幹線の普通車回数券「自由席用も廃止」年内に ネット割引商品を充実



JR東海は1月24日、「新幹線回数券(普通車自由席用)」など一部の特別企画乗車券の発売を12月22日までに終了すると発表した。同社のネット予約「EXサービス」の割引商品を充実させ、利用者が減っていた企画乗車券を廃止する。

東海道新幹線の列車。【撮影:草町義和】

終了するのは「新幹線回数券(普通車自由席用)」のほか「こだま号専用グリーン回数券」「東京新幹線自由席回数券」「ふじかわ号自由席特急回数券」「シャトルきっぷ」の全区間。「在来線指定席特急回数券」は名古屋市内~下呂・高山など一部区間の発売を終了し、「定期券用自由席回数特急券」も名古屋~大垣など一部区間の発売を終了する。

まず「定期券用自由席回数特急券」の一部区間が2月16日に発売を終了し、利用期間は3月15日までになる。続いて「シャトルきっぷ」全区間と「在来線指定席特急回数券」一部区間が3月15日に発売を終了。「シャトルきっぷ」は3月16日まで、「在来線指定席特急回数券」は6月24日までそれぞれ利用できる。これ以外は12月22日に発売を終了。利用できるのも来年2025年3月31日までになる。

JR東海の在来線特急で利用できる回数券も一部終了する。【画像:YKT2000/写真AC】

JRの旅客営業規則で定められた普通回数乗車券(回数券)は交通系ICカードの普及などを受け、通学用や障害者向けを除き2022年に発売を終了。新幹線や特急列車を利用できるタイプの回数券は正式には特別企画乗車券の一種として発売されているが、これも近年はネット予約の普及などで利用者が減り、発売の終了が相次いでいた。

JR東日本とJR西日本は新幹線の回数券を全廃済み。JR東海も普通車向けの新幹線回数券は2022年に指定席用の発売を終了していた。自由席用の新幹線回数券が終了すると、新幹線の回数券は新幹線定期券「フレックス」「フレックスパル」との併用で使える「フレックス用こだま号グリーン回数券」などを除きほぼ消滅する。

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