えちごトキめき鉄道の運賃変更が認可 30%相当の値上げ、4月1日実施



国土交通大臣は3月2日、えちごトキめき鉄道(トキ鉄)が申請していた運賃の変更を認可した。同社は4月1日に運賃を値上げする。

えちごトキめき鉄道の妙高はねうまラインを走る普通列車。【撮影:草町義和】

普通旅客運賃は平均33%の値上げで、初乗り区間(1~3km)はいまより50円高い190円に。91~97kmの区間は現在の1690円に対し、運賃改定後は570円高い2260円になる。おもな区間では、高田~直江津間が80円値上げの280円。直江津~糸魚川間では220円高い900円だ。

定期旅客運賃は通勤が平均33%の値上げ。通学は平均15%の値上げに抑えている。1カ月定期の場合、妙高高原~高田間は通勤が5640円値上げの2万2740円。通学は1320円値上げの1万130円になる。

トキ鉄は北陸新幹線の金沢延伸開業にあわせ、新潟県上越地方の並行在来線の経営を引き継いだ第三セクター。旧・信越本線の妙高はねうまライン・妙高高原~直江津間と、旧・北陸本線の日本海ひすいライン・直江津~市振間を運営している。

開業時の経営基本計画は、国や沿線自治体の支援を受けたうえで運賃をJR時代の1.8倍程度まで引き上げると経営が成り立つ見通しとしていたが、トキ鉄は運賃の急激な変化を緩和するため、開業後5年間は運賃額をJR並みに据え置くことにしていた。

しかし、新幹線開業後の特急列車の廃止や新潟方面との直通列車の減便などによる影響が大きく、これに加えて施設の維持更新費用が当初の想定より膨らんでいることから、トキ鉄は経営改善のため30%相当の値上げを申請したとしている。

えちごトキめき鉄道の日本海ひすいラインを走る普通列車。【撮影:草町義和】