ヤフーは2月15日、同社の地図アプリ「Yahoo! MAP」とカーナビゲーションアプリ「Yahoo!カーナビ」、乗換検索アプリ「Yahoo!乗換案内」で、検索したルートの二酸化炭素(CO2)排出量を表示する機能を追加した。
乗換検索ソフト「駅すぱあと」を開発しているヴァル研究所の技術提供を受け、各輸送機関から排出されるCO2排出量や輸送量などの情報をもとに計算した参考値を表示する。
「Yahoo! MAP」で東京駅から六日町駅(新潟県南魚沼市)まで検索したところ、CO2排出量は自動車の利用で26kgと表示。鉄道は上越新幹線・上越線(越後湯沢駅で乗り換え)の利用で3.7kgと表示された。鉄道を使うと排出量を大幅に減らせる計算だ。
「Yahoo!乗換案内」の場合、複数の検索結果のなかからCO2排出量が最も少なくなるルートに「ECO」マークを表示。CO2排出量のほか自動車利用時に比べ排出量がどのくらい減るかも表示する。
ヤフーはCO2排出量の表示機能について、「企業や団体、行政だけでなく、個人の移動などといった日々の暮らしにおいて一人ひとりがCO2排出削減を意識することも大切」などとし、「多くのユーザーが日常的に利用しているサービスを通じてCO2排出量を表示することで、ユーザーのCO2排出に対する意識を醸成したい」としている。
国土交通省の資料によると、2020年度の日本のCO2排出量は10億4400万t。このうち約2割の1億8500万tを運輸部門からの排出が占めている。各輸送機関から排出されるCO2排出量を旅客輸送量(人キロ)で割った平均排出量は航空が133、自家用乗用車が131、バスが109、鉄道が28で、鉄道の排出量の少なさが際立つ。
一方で輸送量が少なければ鉄道よりバスや乗用車のほうがCO2排出量が減少する。JR西日本が2022年4月に公表した資料によると、利用者が1両につき50人以下だと鉄道以外の乗り物のほうがCO2排出量を減らせる可能性が高くなるという。
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