伊豆箱根鉄道「運賃値上げ」認可 先に駿豆線、あとで大雄山線



国土交通省の中部運輸局長は12月26日、伊豆箱根鉄道が申請していた旅客運賃の上限変更を認可した。これを受けて同社は上限運賃と同額の実施運賃を設定し、来年2023年から2024年にかけ運賃を順次値上げする。

2023年4月1日に運賃が値上げされる駿豆線。【撮影:草町義和】

全体の改定率は14.5%。普通旅客運賃は8kmまでの区間で現在の運賃に一律30円加算し、8.1km以上の区間は一律30円を加算する。3kmまでの運賃は現在の140円から160円に。20kmは現在の520円から550円に変わる。

通勤定期旅客運賃は1カ月の場合、3kmまでが現在の3700円から5090円に変わり、1390円の値上げ。20kmでは2940円値上げの1万9460円になる。通学定期旅客運賃は家計に配慮するとして現行運賃に一律650円を加算。大人1カ月で3kmまで2980円、20kmは1万3030円になる。

運賃は2段階で改定される。まず2023年4月1日に駿豆線(静岡県)の運賃を改定。大雄山線(神奈川県)は1年遅れて2024年春に改定される予定だ。伊豆箱根鉄道は過去3年間の各線の収支実績の違いなどを考慮して各線の改定時期をずらすことにしたとしている。

大雄山線は2024年春に値上げされる予定。【撮影:草町義和】

伊豆箱根鉄道は今年2022年9月、利用者の減少や施設の維持管理に多額の投資を行う必要があるとして運賃の値上げを申請していた。

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