長野電鉄は7月30日、この夏は3500系電車の運行を見合わせると発表した。秋以降に再び運行される予定。
長野電鉄によると、3500系はほかの車両に比べ冷房能力が低い。現在は新型コロナウイルスの感染予防策として一部の窓を開けて運行しているが、猛暑が続いて車内温度が上昇し、客に迷惑を掛けることが多くなっているという。このため同社は、ほかの車両の検査の都合などやむを得ない場合を除き、秋まで運行を見合わせる方針を決めた。
3500系は営団地下鉄(現在の東京メトロ)日比谷線で運用されていた3000系電車を譲り受けて改造、導入した車両。車体の形状から「マッコウクジラ」と呼ばれている。老朽化で数を減らしており、現在運用されているのはN7編成とN8編成の2両編成2本だけになった。今後は3000系電車(もと東京メトロ日比谷線03系電車)の導入により、そう遠くない時期にすべて引退する見込みだ。
長野電鉄によると、3500系の運用に関して鉄道マニアからの問合せが多いという。同社は「3500系の乗車・撮影をされるご予定でしたら、秋以降のお越しをお勧めいたします」と呼びかけている。
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